[コメント] リボルバー・リリー(2023/日)
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私は「女殺し屋もの」好きなので、若干評価が甘いかもしれませんけどね。
綾瀬はるかはそれほど好きではないんですが(別に嫌いでもないんですが)、結論を言うと綾瀬はるかカッコいい。綾瀬はるかいい女優。綾瀬はるかいい女(<かなり絶賛トーン)。ついでに言うと、シシド・カフカも素敵。琴音ちゃんも可愛い。
私は「行定勲は引き出しが多い」と評しているんですが、本作は「こんな引き出しも持ってるんだ」と感心しました。ちゃんとした作品でしたし、面白かった。
綾瀬はるかの銃を構える立ち姿が様になってるんです。特にノースリーブで構える姿がカッコいい。肩から二の腕にかけてが美しい。ガチな肉体を晒したらごまかしきかないからね。綾瀬はるかは丁度いい身体の鍛え方をしている。そして銃の扱いが堂に入っている。さすが「八重の桜」(<俺は1ヶ月で鑑賞を挫折した大河ドラマ)。アクションも様になっている。さすが「精霊の守り人」(<1話で挫折したドラマ)。さすが「奥様は、取り扱い注意」(<30分も耐えられなかったドラマ)。
「女殺し屋もの」の系統で言うと『グロリア』であり『ニキータ』なんだと思うんですが、私は『機動警察パトレイバー 2』に見えたんです。小曽根百合とその上司の関係は、南雲しのぶと柘植行人のそれですよ。ということは長谷川博己はカミソリ後藤ですよ。
波ザッパーンの古い東映マークで始まる任侠映画へのオマージュなんですよ。「リボルバー・リリー」は「緋牡丹お竜」。綾瀬はるかは藤純子(<言いたいだけ)。私は、1人(あるいは少数)vs多数の銃撃バトルが好きではないのですが(そんなもん多勢に無勢に決まっている)、それも任侠映画の殴り込みだと思えば分からんでもない(ちょっとやり過ぎだと思うけど)。
それに説教臭くないのも良い。「争いのない世界を」とは言うけど「平和」という単語は使用していない(と思う)。血みどろなのもいい。その一方で、「手を汚す人」と「手を汚すべきでない人」をきちんと分かって描いている。映画小僧・行定勲の矜持を感じる映画。
(2023.08.11 ユナイテッド・シネマとしまえんにて鑑賞)
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