コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] レイクサイドマーダーケース(2004/日)

特殊な設定と顛末ながら、なぜか凡庸な印象しか残らないのは、監督自身、テーマを消化しきれていないからかもしれない。060813
しど

青山監督作品は、『EUREKA』しか見ていないので、序盤、娯楽作品タッチで物語が進むことが意外で、娯楽タッチで描かれる奥の深いサスペンスドラマを期待していたのだけど、途中で失速してしまう。これは、ストーリーよりテーマに重きを置いた展開になったからだろう。ただ、テーマの描き方自体がまた中途半端で、監督自身、「世の中ってこんなもんだよな。でもさ……」という保留を付けた結論が、非常に凡庸かつ曖昧なところに着地しちゃってて、印象に残らない。せめて、中盤の自己啓発セミナーの告白大会みたいなの、あれ説明セリフじゃなくて、きちんと物語として描いてくれてればな。

表現主義志向や古典的演出手法など、いくつか記号として気づくところもあったので、何回か見れば、もう少し、監督が仕込んだいろんな意図が読み取れるのかもしれないが、とりあずは、凡庸としかいえない。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (3 人)おーい粗茶[*] 死ぬまでシネマ[*] ぽんしゅう[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。