見所が多すぎる分、深みにまで及ばず、面白いながら感動の域までは達しなかったのが残念。

閉ざされた異常な状況の人達が狂気に達していくことに限定すれば、『CUBE』や『es［エス］』の方が「来る」し、エスケープモノなら、それこそ、娯楽映画の常道である。その両方の要素を盛り込んでいる分、とても面白いんだけど、どうしても、深みが足らなかったというのが惜しい。

それでも、「どうせやるなら最後まであきらめずに使命を全うすべし」なメッセージも伝わる、申し分の無い娯楽作品。エロは無いし、グロも逸脱しないのは親子で見ても安心できる要素（小学生が見るにはちとグロイかな？）。見る作品に迷ったときならぜひお勧め。