★4 | ちぎれた愛の殺人(1993/日) | 終局で底が割れるにつれ又かの失望感があったが、例によってどっぷり浸かった名美と村木の物語が、主人公に刑事を置くことで適度に客体化され、ずるずる感軽減の程よい塩梅に思えた。何より池田の語り口が徹底してダークで変幻に富み非常に魅惑的なのだ。 | [投票(1)] |
★3 | キャバレー日記(1982/日) | 定型的物語を不定形とは言え伊藤克信に解体する程の力があるわけではなく、「さあさあさあ」の掛け声を増幅させた狂騒の更なるデフォルメこそが欲しかった。ストーリーの面白さで、それなりには見せてくれるがフォトジェニックの面でも今ひとつ。 | [投票(1)] |
★2 | 化石の荒野(1982/日) | 原作自体が寿行の作品中たいして面白味のない部類なのに、はったりより虚無感上等な丸山に脚色させてどうなんって感じだ。それをエロ&バイオレンスの牙を抜かれた長谷部が見事に駄作に仕上げてくれた。為にする設定が全て貧乏臭く裏目に出てる。 | [投票] |
★4 | 俺っちのウエディング(1983/日) | 散文的な丸山の資質が冷徹でも炎を秘めた根岸演出と融合し日本映画としては希な本質で欧米的なライトコメディを現出させた。C調な時任・宮崎を配し尚刻印された青春は叙情性無くモラトリアムな混迷がある。前田撮影も燻銀な光沢。 | [投票(1)] |