逢初夢子の映画ファンのコメント
ぽんしゅうのコメント |
安城家の舞踏会(1947/日) | 奥行を意識した重層的な画が屋敷の広さと同時に、価値の転覆にみまわれた人々の心の離反と混乱をあぶり出し、没落者の脆弱さと成り上がり者の覚束なさが悲しく衝突する。見せかけの優雅さのなかを漂流する者たちの哀れなこと。巧みに混乱を増幅する新藤脚本も見事。 | [投票(2)] | |
非常線の女(1933/日) | 光と影を巧に配してた画面構成が、都会の夜でしか華やげない若い男と女の悲しさを引き立たせる。どこか背伸びしたような童顔短躯の田中絹代のドレス姿が、小津が描き出すモダンな夜の世界とアンバランスなぶん幼い不良娘の隠された純情が余計にあわれ。 | [投票] | |
隣の八重ちゃん(1934/日) | 女学生二人が屈託なく着替えを始める。カット変わってひとり隣室のむさ苦しい男子大学生。漏れ聞こえてくるのはキャッキャ・キャッキャのオッパイ談議。期せずしての盗み聞き。トーキー初期の客には共犯意識をくすぐる最高のちょいエロサービスだったのでしょう。 [review] | [投票] |