ワウター・バレンドレヒトの映画ファンのコメント
牡牛座 レーニンの肖像(2001/露=日) |
ソクーロフ歴史帝王シリーズ、本国レーニンの晩年の一日。相変わらず緩やかなカメラワーク。酔いそうなぐらいゆるりと左右に動く。 [review] (セント) | [投票(1)] | |
ひとりの老いさらばえゆく男。最早半身は麻痺し、知能すら衰えかかっている。そんな男を執拗にカメラは抉り撮ってゆく。それに何の価値があるというのだ?まして祈るべき神すらも持たない孤独な彼であるというのに。 [review] (水那岐) | [投票] | |
死人のように寝そべり、ぶつぶつと何事かを呻き、ボケ老人のように怒る。『太陽』や『モレク神』の物真似と違い、このレーニンが面白いのは彼が「革命家」らしき行動を全く行わないからだ。ダイアログ中に挿入される無関係の人々の「視線」を映したショット。数多い「窃視」のカメラアングル。繊細極まる照明が実に美しい。歴史三部作唯一の傑作にして、最良のソクーロフの結晶。 [review] (赤い戦車) | [投票(1)] |