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ジャーマン+雨(2006/日)ファンのコメント

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監督失格(2011/日)************

★5平野と由美香。防備と防備、無防備と防備、防備と無防備。そして無防備と無防備。カメラや化粧、エゴ、立場といった鎧をせめぎあいの果てに突破する瞬間、世界の色が鮮やかに変わるのだ。悪声と小汚い画面の、色が変わるのだ。シームレスに。有り体に言うと、世界がピンク色に染まるのだ。小汚いままで。そして喪失の反転と再生と。これが恋だと言われたら、しょうがない。しょうがない。 [review] (DSCH)[投票]
★5人が人に思いを寄せるということは、自らの制御範囲を超え無防備なまま相手に支配されるということに他ならず、そこに生じる呪縛や麻痺の悦楽は甘えの賜物で、だからこそ依存のバランスが崩れたとき愛情は汚泥のように深く人の心に沈殿するというどうしようもなさ。 [review] (ぽんしゅう)[投票(4)]
★4固有名詞に彩られた、どこまでも具体的で個人的な物語が、いつしか普遍的としか云いようがない風景に至る。床置きカメラが捉えた、事態をまるで弁えぬ犬のはしゃぎぶり。そしてラストシーン撮影直前の監督を襲ったぎっくり腰に私は決定的に動揺する。作為の演出では絶対に到達不可能な、奇跡的な映画性。 (3819695)[投票(3)]
★4母親であると同時に父親でもあるような小栗冨美代さんの風貌、その座った眼が何故か心に残る。そして片隅に置かれたまま、なりゆきを全て捉えてしまうビデオカメラの(文字通りの)非情。(必ず誰かがライブで目を通し続けているだろうフィルムのキャメラには在り得ないだろう非情。) ()[投票(2)]