★4 | 固有名詞に彩られた、どこまでも具体的で個人的な物語が、いつしか普遍的としか云いようがない風景に至る。床置きカメラが捉えた、事態をまるで弁えぬ犬のはしゃぎぶり。そしてラストシーン撮影直前の監督を襲ったぎっくり腰に私は決定的に動揺する。作為の演出では絶対に到達不可能な、奇跡的な映画性。 (3819695) | [投票(3)] |
★5 | 平野と由美香。防備と防備、無防備と防備、防備と無防備。そして無防備と無防備。カメラや化粧、エゴ、立場といった鎧をせめぎあいの果てに突破する瞬間、世界の色が鮮やかに変わるのだ。悪声と小汚い画面の、色が変わるのだ。シームレスに。有り体に言うと、世界がピンク色に染まるのだ。小汚いままで。そして喪失の反転と再生と。これが恋だと言われたら、しょうがない。しょうがない。 [review] (DSCH) | [投票] |
★3 | 説明的な字幕が多すぎて好みじゃないし、正直完成度は低いと思う。しかし、遺体発見の瞬間や5年間溜め続けた叫びが放たれるラスト。強烈な「リアル」を感じた。 (赤い戦車) | [投票(1)] |
★3 | とても印象に残る映画だし、たぶんこれからも忘れない。でも、この「目の前で延々と痴話喧嘩されている」ようなグダグダしたやりとりは正直観てて辛かったし、最後のそのときのカメラの映像は監督としてのいやらしさが見えてしまう。ドアの前の「応答なし」のときワクワクしていたように感じられて。 (tkcrows) | [投票(1)] |