★5 | 近親者の死が招く欠落感は耐えがたく、己の死には底知れぬ恐怖を感じる。だからこそ観客は、映画の中の「死」に同化してしまうことで、その事実を疑似体験して受け入れてしまおうとする。それを拒み、これほどまでに死を「見る」ことを強いる映画を知らない。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(5)] |
★3 | この視点っていったい誰の視点なんだろう。患者を見守る静物?どちらにしても「観客の視点」ではなかったはず。題材はいいのに冷めすぎた目に感情がついていかなかった。「客観視の中のドラマ」を目指したのかも知れないが、あまりに離れすぎても気を削がれる。レンズの距離じゃなく。 (tkcrows) | [投票(1)] |
★4 | 徹底した「引き」のカメラに人間の生と死が写っている。題材、物語りよりもこのカメラがそのテーマを雄弁に語っている。カメラの距離がここまで表現するなんて驚きだ。これは真に「映画」だ。 (ina) | [投票(4)] |
★5 | 第三者の視線で病室全体をとらえた画は、1人の人間の生死は本人だけでなく家族全体の問題であることを明確に物語る。そのような中に振り絞るような嗚咽が放たれるとき、私はその重さを決して第三者の視線でとらえることはできなかった。 (ナム太郎) | [投票(1)] |