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[あらすじ] ブラックブック(2006/オランダ=ベルギー=英=独)

1944年9月、ナチス占領下のオランダ。ユダヤ人一家の娘ラヘルカリス・ファン・ハウテンはレジスタンスの手引きを得てオランダを脱出しようとするが、ナチスに発見され九死に一生を得る。ラヘルはカイパースデレク・デ・リントをリーダーとするレジスタンスの一グループに助けられ、髪を染め名前を変えてレジスタンスに身を投じ、ハンストム・ホフマンらと行動を共にする。囚われたレジスタンスの仲間を救出するために、ラヘルにドイツ軍諜報部責任者ムンツェ大尉ゼバスティアン・コッホに近づけと指令がおりる。やがて、レジスタンスの名をかたり裕福なユダヤ人をナチスへ引き渡し私腹を肥やしていた内通者の存在が明らかになる。
シーチキン

**ネタバレ注意**
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ポール・バーホーベン監督は、自身も1938年生まれで幼少期にオランダのハーグで過した。その原体験をもとに、また監督自身も当時の資料を丹念に集め、それらを生かして、劇中には事実にもとづいたエピソードも取り入られている。

霊柩車に隠れての人の移動は、実際にレジスタンスのあるグループがナチスの目を逃れるために採用した方法の一つである。また、戦後直後の収容所での、ナチスへ協力者とされたオランダ人収容者への虐待も事実である。

さらに本作の表題ともなっている「ブラック・ブック」も、現実にレジスタンス内部に存在したナチスへの内通者を調査するために、レジスタンスの一人が調査内容などを書きとめた黒表紙の手帳のことを指している。このレジスタンスの一員は戦後直後の混乱期に何者かに暗殺され、やがてその黒手帳も散逸し、真相は闇に葬られたままとなった。

(評価:★5)

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