くたーさんのコメント: 更新順
ローラ殺人事件(1944/米) | 疑心暗鬼が錯綜するプロットも面白いが、むしろ全体の構成の面白さが光る脚本。目の覚めるような効果はなくとも、背後に回って控えめ且つ的確に映像で読み解くようなプレミンジャーの演出振りも心地良い。 [review] | [投票(1)] | |
吸血鬼ドラキュラ(1958/英) | 古くから世に幅をきかせているモンスターには、それぞれ重要なキーワードがある。フランケンシュタインは無垢と残酷、狼男は病、そしてドラキュラ伯爵はエロティシズムと倒錯。 [review] | [投票(3)] | |
トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン(1980/米) | タイトル(原作題)のキッチュでポップな印象からは程遠い、ブラッティらしいキリスト教的苦悩に満ちた秀作です。「カーン」じゃなく「ケーン(ケイン)」なので、プロレスファンはご注意あれ。生半可な気持ちで観たらケガします。 [review] | [投票(1)] | |
白い恐怖(1945/米) | かなり安直さの目立つ脚本なのに、画面を見る限りでは極上なニューロティックサスペンスとしか思えない不思議。バーグマンの冷めた知と激情の鮮やかなコントラストも含めて、これはもう演出の勝利。 [review] | [投票(2)] | |
デュエリスト 決闘者(1977/英) | まるで動く絵画として見せるかのように、各シーンが非常に丁寧に撮られていて好感が持てる。まずは背景ありきの監督なんだなぁ、とあらためて思う。 [review] | [投票(2)] | |
サボタージュ(1936/英) | 観客の判断を待たずに事件に巻き込む、畳み掛けるような滑り出しや、小鳥やナイフを始めとした何気ない日常のアイテムに、違う角度から光をあて別の意味を持たせる小道具の扱い。ここでは確かに、ヒッチコック映画の原型をハッキリ見ることができる。 [review] | [投票] | |
舞台恐怖症(1950/英=米) | 扉の影、階上と階下、抱かれた男の背中、傘の影・・・物語は互いの視覚を奪い奪われ展開する。個人的には、あらゆる意味での「死角」の面白さを堪能できる映画、でした。 [review] | [投票(1)] | |
金田一耕助の冒険(1979/日) | 大林流パロディとコラージュとオブジェの洪水!・・・いやもう水に流したいです実際。 [review] | [投票] | |
蔵の中(1981/日) | あくまで上辺だけの雰囲気作りに長々と耽溺していて、全体を見てないとしか思えないイビツさ。しかもその上辺も大して美しくもなく、ゾクリともしませんでした。望遠鏡というアイテムのみ。 | [投票(2)] | |
第3逃亡者(1937/英) | 様々な技を詰め込みながらも、その表出の仕方にあまり屈託がない。若い息吹が感じられるようで、これはこれで十分楽しめました。 [review] | [投票(1)] | |
汚名(1946/米) | 10代で観た時は、筋の食い足りなさゆえに3点。久々に観て、目の前に繰り広げられる映像の美酒にしたたか酔わされ5点。やはり酒は20歳を過ぎてから。 [review] | [投票(7)] | |
火刑台上のジャンヌ・ダルク(1954/伊=仏) | オネゲルの劇的オラトリオ上演の映像化。「あえて映像化する」ことに意識的な映像の編集構築の面白さもあるのだが、どうにもバーグマンからは陶酔しか伝わってこない。ジャンヌをやるにはバーグマンはあらゆる意味で大き過ぎ、だと思う。 | [投票] | |
NANA(2005/日) | どうも自分とは関係の薄い世界に飛び込んでしまったみたいで・・・そそくさと退散します。 [review] | [投票(1)] | |
モーガンズ・クリークの奇跡(1944/米) | ケガ人発生しててもおかしくない程の七転八倒振りと、時代への反骨はあれど潤いドコロのほとんどないカラッカラに乾いた笑いの応酬。苛酷なまでにスラップスティック、呆れるほどにスクリューボール。これはもう極致です。 | [投票(1)] | |
レッド・バロン(1971/米) | リヒトホーフェンの栄光と挫折のドラマと、その背景に常につきまとうブラウンのニヒリズムとの対比。航空映画としての見応えも含めて、小粒ながらも味の濃い作品。コーマン先生、お見逸れしました。 | [投票] | |
輪廻(2005/日) | ホテル・子供と遊び道具・手持ちカメラ・幻視・狂気。となると思い出すのは『シャイニング』。それは偶然かもしれないけど、確かに他作品を意図的に借用している部分も感じられる。でもね。 [review] | [投票(3)] | |
-less [レス](2003/仏=米) | 悪くはないけど、この内容なら凝縮して45分位の中篇で間に合いそう。というか、そうだったら秀作たり得た。かも。 | [投票(1)] | |
ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日) | 本当に懐かしいのは昭和の風景ではなく、多分誰もが持っている子供の頃の記憶。押入れの隅で役目を終えて埃をかぶっている、ちっぽけなかつての宝物(ガラクタ)たちとの再会。 [review] | [投票(6)] | |
天使の影(1976/スイス=独) | 音楽の扱いや演出は確かにシュミットだけど、この深刻さと饒舌さは紛うかたなきファスビンダー。自身の演技も良い味出してます。 [review] | [投票] | |
ヴィオランタ(1977/スイス) | なんと緩慢なカメラ、なんと緩慢な空気、なんと緩慢な人々。この人の体内時計はどうなっているんだろう。もはや自国の時計職人にケンカ売ってるとしか思えません(笑) [review] | [投票] |