[コメント] 天国の口、終りの楽園。(2001/米=メキシコ)
彼らの通る道には、血と汗と歴史が染み込んでいる。実際には何も持っていない彼らは、代わりに若さと精液を道に染み込ませていく。(レビューはラストに言及)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ようやく、劇場で夏らしい作品に巡り合えたような気がする。
これが一つのスタイルなのだろうが、ナレーションで社会状況から若者たちの刹那性に至るまで表現しようというのは、少し虫がよすぎる。
ダイナーのシーンで、厨房までカメラがフォローしていくのは完全に蛇足。あんなあこぎなことをしなくても道程における階級差(貧困)は見えている。
若者二人の存在感はとてもみずみずしく好印象だったが、女優の演技はあのラストの言葉を体現するほど陰に満ちていたものであったかどうかはかなり疑問形。また、病死よりも事故死、すなわち彼女自身が死期を(予感をおぼえていたとはしても)直接悟っていなかったほうが衝撃度が高く、彼女の死についての二人のあの反応にも見合う設定だったような気がする。そのあたりの選択が傑作かどうかの分かれ目であったのではないか。
いずれにせよ、言葉に頼りすぎではある。とはいえ、基本的にはこういう話に弱い。
*チラシを改めて見直したら思いっきりネタバレしていた。ネタバレせずに宣伝してほしい。
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