[コメント] 岸和田少年愚連隊(1996/日)
登場人物が皆人生こんなものというある種達観した世界観を抱えているニュアンスに惹かれる。油濃いメッセージを必要としない井筒の理想郷が見事な一貫性をもって繊細に構築されている。
退屈なのは小林稔待と山城新伍の件で、ここだけ70年代のベタなドタバタになってしまう。この大物に井筒は特に演技指導をしていないからに違いなく、若手陣の隙間のある絶妙な演技と好対照をなしている。大河内奈々子の読む詩がまたいい。『ガキ帝国』から長足の進歩、井筒はこの作品で化けた。
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