[コメント] 恋はデジャ・ブ(1993/米)
深いなあ。舞台は2月だけれど、ジャンル的には『素晴らしき哉、人生!』や、『クリスマスキャロル』のようなアメリカの伝統的「クリスマス映画」。すなわち神様のいたずら系。そのいたずらのココロは、
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「魂みがき」なんですよね。
信仰や宗教には、詳しくはないのだけど、よく世間で言われるのが「その人に与えられる試練は、その人に必要な人生の課題。だから、その課題をクリアしない限りは、周囲のせいだけにして「そこ」(象徴的な意味で)から逃げ出してもまた、同じような試練が訪れる。」と言うこと。
「被害者」として自分を変えない痛みに耐え続けるか、自分を変えてゆく痛みを乗り越えるか。(正直魂みがきはけっこう痛いもんだ)
そういうことの象徴にも見えるなあ、と思いました。
すこしお説教くさい部分を含んだ話なのに、そう感じないのは、「映画的」なきらめきに満ちているからだと思う。このくりかえしの妙は、映画ならではですねえ。
感慨深かったのは、彼がまるで「神」のように、人々に手を貸し、助けていても、あの「ホームレスのおじいさん」だけは生きながらえさせるところが出来ないところ。「人間」には、出来ることと、出来ないことがある。「事故」は、避けられても、「寿命」は避けられないのですね。でも亡くなる直前に、温かいごはんをごちそうすることは出来る…。
すごく好きなのは、村の人たち一人一人の特徴をあげてゆくシーン。何回2月2日を経験したかわからないけれど、もし彼が同じ期間「普通」にあの村にいたとしても、あんなに詳しくはならないと思うな。
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