[コメント] 邂逅(1939/米)
実は簡単に終わらせることが出来る部分を、じれったく描くことでこの愛には“味”が出ます。照れ隠しは、恋愛の大切な要素なのだ。(2007.10.28.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
男女ふたりが出会ったシーンからどこかひと癖ありそうな掛け合い。お互い素直にならない感じがラストシーンのじれったさとして生きるではありませんか!
船の上にて「半年後にエンパイア・ステートビルで逢う」と約束して…という展開な上で、実際にその通りに再会を果たしてもロマンティックなのです。「天国に一番近い場所」であるエンパイアステートビルはニューヨークの中でもとりわけ魅力的なスポットなのだ。
だが、この映画は意地悪くも、そこで再会させてくれません。女が直前で事故にあいます。それによって、期待したロマンティックな展望台でのシーンは幻になりました。
エンパイアステートビルでのラストシーンに比べたら、この映画のラストシーンは地味です。しかし、そこで男女が話す照れ隠しの会話や、祖母の遺品や男が描いた絵などの小道具を突破口にした展開など、「愛している」とひと言だけ言えば済むものを、じれったく描いているところに絶妙な味があります。
開いた扉のガラスに反射したエンパイアステートビルなど特に気に入っているのだが、シーン作りや登場人物の掛け合いに粋な演出が詰まっています。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。