意味不明な言葉だが、要するに「別にキャシャーンである必要はないんでないか?」という事だ。紛いものみたいだったから、「モシャーン」と言ってみた。この単語が友達との間で大ウケしただけでも、まぁこの映画を観た価値はあったかな…という感じ

私が言うような事は、他の方が仰っているが、自分の言葉で言ってみたいと思う。まず、長い。長すぎ。こんな内容のない話(監督的には盛り沢山だったのだろうが)で2時間以上使おうとは意欲の空回りもいいところだ。寝なかった自分を誉めたい。そして、映像。何じゃこりゃ!背景と交じって見えん!ハリウッド版『ゴジラ』かよ!?しかもサグレーの戦闘シーン。『ブラッディ・マロリー』を彷彿させるところが…(それどころか全体的に)ありゃ、C級映画だよ紀里谷さん…彷彿させないで下さいよ大金使って…。更にこの映画をC級にしているのは台詞の軽さ。ただでさえ伊勢谷や麻生久美子は演技が未熟で2人の延々続く掛け合いなんて聞けた代物ではないのに(伊勢谷は滑舌も×)、その上台詞がここまで軽い―というのは、多分台詞が人物の行動に反映されず、正に“口だけ”になっているからだと思うが―のは役者達が気の毒だ。

で、この映画の根本的にダメなところは、上でも言ったが「キャシャーン」である必要はまるでない…というところだ。私は原作ファンでもなんでもないが、基がどんな感じだったかとか、どんな内容か…とかは多少知っている。アニメや漫画を実写化するのは、そのもの自体にファンが存在する為、可成難しい。ファンサービスというのも必要になってくると思う。私がファンだったら、正直この作品は気分がよくないだろう。被りもせず壊れたトレードマークのヘルメット、映画中に全く使われなかった「たった1つの〜」の決め台詞。あまりにかけ離れ過ぎたキャラの容姿、設定。確かに唐沢さんとキャナメ(要潤)はかなりツボ突いた容姿だったけど…ここまで違うなら別なの作れば良かったのに

裏話としては、紀里谷は主演に田原俊彦を推薦していたようだ。別に彼を気に入ってる訳でなく、ただ世間知らずなだけだったのだが…台詞のほとんどない、映像の設定のみの分厚い脚本は押しつけたらしいし、松竹も大変だったろう。ご愁傷様

ここまで散々けなしたが、私はこの映画が嫌いだ。こういう監督の自己満が溢れてる映画が1番嫌だ。それでも最後は泣いてる人が…うぅむ…?アニメだったら評価も変わるかも?日本はPV作る人が映画作ると大抵こうだな…