[コメント] デイ・アフター・トゥモロー(2004/米)
風景は冷たいが、物語はヌルイ。『日本沈没』もそうであったが、是非とも続編を作るべきなのである。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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そう、是非とも続編を作るべきなのである。
国(先進国)を失った亡国の民が、敵意に満ちた途上国で生きていく。そこには、かつて自らが犯してきた優越と慢心に対する敵意と、逆転した差別が待っている。
それは故郷が沈没したり凍結したりという「現実感に乏しい」恐怖ではなく、我々が毎日ニュースで緩慢に視聴している「よくある日常」の風景である。
世界中にある「よくある難民のニュース」「よくある民族・部族差別」。こういった慣れっこになっていた状況が、誇りある先進国の住民である自分に振りかかってくる恐怖。これこそ恐怖である。
何故なら我々は良く知っているからだ。自身の国が途上国・後進国と呼ばれる国々に対して何をしているかを。また、そういう国々の人々に対して、どういう感情を持っているかを。
我々は過去に何をし、現在何をしようとしているのか?我々は好意を持たれているのだろうか?いざという時に彼等は手を差し伸べてくれるのだろうか?「¥」という威光が無くなった民族に彼等は・・・「米軍・核・$」を失った元支配者に彼等は・・・
ラストの大統領の声明は「途上国に庇護される米国」という一文があり、米国の緩慢さを「ちょっとだけ」批判しているようにも受け取れたが、上記の事を踏まえた続編を作るのなら、さぞハードな作品になるだろう。ならば監督は是非ともマイケル・ムーアに依頼したいところである。
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