[コメント] 私が女になった日(2000/イラン)
この邦題はひどすぎる。ビデオを借りるとき恥ずかしかったじゃないかっ。せめて「私が大人になった日」ぐらいにできなかったのか。でも内容は素晴らしい。第三部で私が画面の展開のままに感動してしまったのは、フーラ婆さんが私の婆ちゃんにそっくりだったからばかりではあるまい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
英訳のタイトル「The Day I Became a Woman」にひきずられたか。後で知ったことだが、日本での公開時、映画配給者はこの作品をイスラムの女性解放のための映画としてプロモーションしたそうだ。しかしながら日本人の側が女性解放の立場からイスラムを未開として一方的に断罪するのはあまりにも狭隘な態度であると私は思う。制度に縛られて生きているのは、我々も同じ事なのだ。だから自由をテーマにしたこの作品に男の私も素直に感動したのだ。
人の不幸も幸せも人の数だけ多様である(私の婆さんも学校も出ておらず実子も無かった。そして奔放で我儘で愛らしかった)。この映画はもっと普遍的な価値を持っている。先入観なしに素直にこの映画を見ることができて幸せだった。
作品をたった一つの解釈で縛るのは映画への冒涜である。劇場鑑賞よりもビデオ鑑賞の方が有利なこともあることを知り、複雑な気分です。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。