根本的にエドワード博士（津嘉山正種）がスチーム城をどう見ているのかがよく分からない。

　これは、演出家のスチーム城に対する確固たる意図が構築されていない（ように見える）のと一致してるんでしょう。

　最後にスチーム城をロンドンに出撃させた意図も？です。ただの目立ちたがりか。

　ロイド博士（中村嘉葎雄）はスチーム城を「悪魔の発明じゃ！」と盛んに言っていたけれど、それならそれで「悪魔の発明」たる所以を観客に見せ付けないと。

　建物を大量に踏みつぶす演出もいいけれど、平たくいえばスチーム城によって人がたくさん死ぬところを差し込めばいいのに。

　それとレイ（鈴木杏）に次ぐ助演になるはずのスカーレット（小西真奈美）の影が薄い。あれじゃいてもいなくても一緒。

　もっとレイを引き立てて、助けてあげて！

　全滅に近い作品ですが、収穫は「ちょっとだめかな〜」と思っていた鈴木杏と小西真奈美がすごく頑張っていたことぐらいです。