[コメント] 變臉〈へんめん〉 この櫂に手をそえて(1996/中国)
封印された言葉と、舟の生活に添えられた花。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
男の子だから女の子だからと言ってしまうとアレですが、舟の生活で花瓶に添えられた花を見て「女の子」を感じてしまったのは事実で、その生活を良さを“ご主人様”も気付いてくれたら、と思いました。もちろん、そのことと、芸についてのこと、男の子にしか継がせたくないという伝統とは関係がないこともわかってはいるのですが。
冒頭に「おじいちゃん」という言葉を発し、途中誘拐された将軍の孫である男の子は、早々に「おじいちゃん」という言葉を取り戻しますが、グーワーにとってはその言葉を“本人の前で”再び口に出せるまで長い道のりだったわけで、裏目に出ていく展開がつらかった分、ラストシーンで變臉王が何度も「グーワー」と呼ぶところではほっとして泣きました。
花形役者のリャンさんの存在が良かった。将軍が彼に向かって「ただの役者」なんて言う前に(その発言に愕然とした)、「芸人というもの」についての認識(聞いているとかなしくなるが)を持っていた点などを含めて、物語に救いと深みを与えてたと思う。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (5 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。