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[コメント] 火火〈ひび〉(2004/日)

田中裕子を主役に持ってきた時点で、この映画の9割方は成功に導かれたといっても過言ではない。
ゆーこ and One thing

 名だたる芸術家の例に漏れず、非常にエキセントリックであり、また母親としての慈愛を併せ持つ難役をこなせるのは、この人か大竹しのぶぐらいしかいないでしょう。

 映画の展開は、親子2人の陶芸にかける熱意(前半)と、白血病に倒れる賢一の闘病生活&彼を必死に救おうとする仲間たちの骨髄バンク設立運動(後半)との2本立てで描かれますが、前半と後半がうまいことリンクしてません。

 映画評論家の北川れい子は「後半の骨髄バンク運動が決して押し付けがましくない」と書いていて、確かに押し付けがましくありません。骨髄バンクの大切さも分かります。

 しかし「享楽主義者め!」と言われようとも、私がこの映画で観たかったのは「骨髄バンクの崇高な意義」より「神山清子の破天荒な生き様」というのが本音です。

 骨髄バンクの意義は「骨髄バンク啓蒙映画」あたりでやったらいいでしょう。私がこの映画で観たいのは「役者の熱演」であり、「ストーリーの面白さ」なんです!

(評価:★4)

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