[コメント] 七人の侍(1954/日)
映画館でみることができて幸せ。以前みたときに気付かなかったのが、冒頭、お百姓さんたちが悲嘆に暮れているときに鳴いている鳥の声。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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その後も、物語のなかでシビアだったり息詰まる状況のときにウグイスやカッコウの鳴き声が聴こえるのがなんともリアルというか素敵というか。
などと、あの場面がいいんだよねと言い出すときりがない。侍を探しにやってきたお百姓の目のせつないまでの真剣さ。志村喬が引き受ける時のセリフとご飯の真っ白さ。侍集めのときの入口での待ち伏せに「ご冗談を」。「あなたは素晴らしい人です」と告げるときの瞳の輝き。鉄砲を奪ってきた侍が眠っているのを朝になっても起こさないとことか(敵が近くなれば起きるだろうと勝手にさせとく(信頼している・安心している)のがいいよなー)。
映画館はとても混んでいて、一番前の席でみるはめになったし、帰りも次の回を待つお客さんが映画館のある3階から1階の外まで列をなしていた。年配のお客さんが多かったのは思ったとおりだったけど、若い女の子がいたり、お父さんと一緒の小さい男の子兄弟もいる。面白い場面で笑い声が起きるときには必ずその男の子も笑ってて、映画が終わったあとその子がお父さんに向かって「おもしろかった!」と言っているのを聞いた。おかしいときには笑う、あとは真剣に(というのも変だけど)映画を楽しむ、そんな一体感。スクリーンを眺める真摯な感情に満ち満ちていた207分の空間。古きよき映画を映画館でみられる機会がもっともっと欲しい。
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