[コメント] 悪い奴ほどよく眠る(1960/日)
森雅之は良く描けているが三船の関しては全然駄目。主人公の行動に良心を求める人間が悪漢映画なんか撮ろうとすんなよ!とかいいながら4点なのは話自体はけっこう面白いから。
『野良犬』で日本犯罪映画の口火を切った黒澤が本作では須川栄三ら若手に完全敗北。このあと『用心棒』『椿三十郎』と一時時代劇へと帰る。
三年後、性懲りも無く撮った『天国と地獄』。刑事映画としては大変な出来映えだったがやはり犯人山崎努の心理を正確に捉えることは出来なかった。
ハッキリ云って黒澤にアプレゲール(=大戦後)犯罪は描けない。犯行自体は描けても犯人の心理描写は絶対不可能。黒澤が馬鹿だとかアカだとか幼稚だっていうんじゃなくて(勿論それも在るけど)これは世代の問題。マキノにだって稲垣浩にだって描けないんだから仕方ない。
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