[コメント] ウォーク・ザ・ライン 君につづく道(2005/米)
曲者を多く演じているホアキン。憎めなくて結構好きなんだけど、特に意識したつもりもなく不思議と『グラディエーター』以来彼の出演作をほとんど劇場で観ている(つーかアニメ以外全部観ていた)。ほんと決まって変な奴ばかりなんです。そんなホアキンに(多分)注目したのがシャマラン監督で、この監督は『サイン』と『ヴィレッジ』で、気弱でひょうきんな一面と言う「逆」のホアキンの魅力を惹き出してくれています。演技は流石なのですが、やっぱりどこをどう観てもホアキンなんですよね。だから憎めません。
そんなホアキンも一度だけ好人物を演じています。それは『炎のメモリアル』での消防士に命を掛ける若者なのですが、私はこの作品に純粋に感動しました。この作品でもホアキンはやはりホアキンでしたが、彼の作品で涙するとは思いませんでした。ついでに言うと、この作品のやや憎まれ役の同僚としてロバート・パトリックが出演していて、2人共演は本作に続くこととなります。
ロバート・パトリックと言えば『ターミネーター2』が有名ですが、まだ若い印象があったので「炎のメモリアル」のときは老けメークをしているのかな?と思ったけれど、本作のキャッシュの父親の演技も板についている。そこで、年齢を調べたら1958年生まれなのでそろそろ50歳。T2のときは33歳だったんですね。全然あり得る年齢関係ですが、何だか時の流れを感じてしまいました。
さて、本作。以上のように感じている私としては、ジョニー・キャッシュと言うよりホアキン・フェニックスショーという気がしないでもないですが、彼のステージワークという新たな魅力を発見することが出来たのでとっても良かった。 リーズ・ウィザースプーンも今までの彼女を考えると驚きの一面で、歌は評判どおりうまいとは思ったけれど、私的にはあまり印象に残らなかった。これが劇中の落ち目の状況の演技だったらすごいけど。
更に余談で、上のほうでシャマラン監督の名を出したので付け加えておきますと、最近のシャマラン監督お気に入りの女優と言えば、『ヴィレッジ』でホアキンと共演したブライス・ダラス・ハワードでして、私の注目女優なのですが、彼女はシャマラン監督の次作でもヒロインを演じ、ラース・フォン・トリアー監督の『ドッグヴィル』の続編『マンダレイ』ではニコール・キッドマンに続いてグレースを演じ、『スパイダーマン3』にも出演するなど、目が離せません。
そして、その彼女の父親はロン・ハワード監督でして、ロン・ハワード監督の『バックマン家の人々』や『アポロ13』に少女時代の彼女はカメオ出演しています。従って、『バックマン家の人々』が事実上の彼女のスクリーンデビュー作となるわけですが、その作品にはなんと無名時代のホアキン・フェニックスもリーフ・フェニックスという役者名で出演しているんですよね。だから「ヴィレッジ」は2人の初共演ではないのです。今回調べて偶然見つけて驚きました。
更にもう一つの彼女のカメオ出演『アポロ13』では、乗組員の一人(ビル・パクストン)がラジカセをくるくる回しながらロックを流すシーンがあるのですが、それを見たヒューストンのクルーが「俺ならジョニー・キャッシュを持ち込むぜ」と言うシーンがあります。これはつい最近、「ウォーク・ザ・ライン」を見た後で再見して気がつきました。
面白いめぐり合わせですよね。
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