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[コメント] Vフォー・ヴェンデッタ(2005/米=独)

「V」がカッコよすぎる。教養あるセリフの言い回しといい、身のこなしといい、仮面でありながら内面を表現できる力量と言い、敵を追い詰める戦略といい、ヒューゴ・ウィービングは近年珍しい骨太なヒーローを演じきったと思う。これに応えたナタリー・ポートマンも立派であった。
ジョー・チップ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







クライマックスの戦いで、やはり超人か!と思ったら、実は全然不死身でもなんでもなかった、というのがちょっとおかしく、大いに泣かせる。

ここから「V」の死を見取ったイヴィーが地下鉄を走らせ、仮面を被った民衆が集まり、チャイコフスキー大音響の中、怒涛の結末に至るまでの一連の流れのテンションの高さが素晴らしい。

ただ、権力側の描写がチャチすぎる(わざとやっているのか?)のが難点。「V」誕生の秘話も別になくても構わないもの。誰も出生の秘密など気にしていないのではないか。

そんな中、警部役のスティーヴン・レイは儲け役だった。彼が「君はアイルランド出身だったな?」と言われた時の苦渋な表情がいい。映画内ではバイオテロが最も被害が多かった、という意味だが、明らかに言外に示唆するもの別にあるのだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)林田乃丞[*] tkcrows[*] 死ぬまでシネマ[*]

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