[コメント] 小さき勇者たち 〜GAMERA〜(2006/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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これは、ウルトラQである。丁寧に、ウルトラQしてる、と感じた。それは怪獣映画の基礎なんだと思う。ウルトラQは、日常と非日常の間だった。今の日常は、きっとこんな風に「変にリアル」で「現実的」なんだろうと思う。それはある意味、今の「こどもたち」には気の毒に思うけど、それは、それこそ「時代」なんだと受け入れなきゃいけないもんだ、きっとね。
ガメラは「子供の味方」である。これは昭和ガメラの変わらぬ姿勢だった。それはガメラは、怪獣映画だったから。 平成ガメラは、昭和ガメラ世代(=既に年齢的に大人)の為に、少々設定を変えた(=人類の味方)が、基本姿勢は保っていたのだと思う。でも「子供の味方」でいいじゃないか。そろそろ自分たちの子供たちにガメラを返してあげよう。時代がいきなりを許さないなら、ゆっくりと。
ゆっくりとガメラは帰ってきた。平成ガメラが「人類の味方」で「美少女」を媒介にしてきたのを、赤い勾玉(少しちがうけど)を「少女」から「少年」へ、そして「子供」へ(走ってたけどね)。こういう象徴的なシーンは、ものすごく気恥ずかしいけど、私は好きだ。だって、映画だからさ。(平成ガメラでも、子供が祈るシーンがあったよね...)
そして。「きっと生きて帰る」これは、ここ40年、アニメを含めて日本映画が学んで、表現してきたことだ。そのためには、ちゃんと、もっと強くならなきゃ。死ぬことは解決にならない。もっともっと強く、たくましく...
ガメラは帰ってきた、子供たちのもとへ。あんなハリウッド版ゴジラみたいなのに負けちゃダメだ。大人にはもう手渡しちゃダメだ。そして、怪獣映画は、子供にちゃんと返してあげようよ。
だから、大人になった私からも。「さよなら。ガメラ」
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