[コメント] プラダを着た悪魔(2006/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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劇場での、今年100本目の映画は『プラダを着た悪魔』となりました。
ハリウッド映画によくある、若者のサクセスストーリーと思いきや、”仕事”に対するスタンスをマジメに描いたマジメなドラマなのでした。
ファッションに無頓着なヒロイン(アン・ハサウェイ)が、一流のファッション雑誌社に就職。しかも上司(メリル・ストリープ)は悪魔のような女。ハリケーンが来てるのに「今すぐ飛行機を手配しないとクビ」とか、「発売前のハリー・ポッターの原稿を(娘のために)今すぐ手に入れてこないとクビ」とか、無理難題の数々を突きつける。
このテのドラマだと、2人は反発しながらも理解しあっていくんだな・・・と思わせますが、そうではないところがミソ。お互いに接近しつつも距離を置いたまま。その距離が緊張感を産み、面白い作品に仕上がっているのです。
見せ方も上手く、オープニングから観客の心をつかむ演出。タイトルが出て、アン・ハサウェイが出かける支度をしている。次に、セクシーな下着を身につけるショット。またアン・ハサウェイのアップ。ところがこの下着を付けているのは彼女ではなく・・・まあ、映画館で見てみて下さいな(笑)。
”陽”のヒロインを等身大で演じたアン・ハサウェイはもちろんベストな演技なんだけど、やっぱり凄いのはメリル・ストリープ。氷のような女を淡々と演じつつ、その氷がちょっと溶けた瞬間も見事に見せる。貫禄が違います。
音楽も良かった。今年のベストテンにランクインの1作です。
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