[コメント] トンマッコルへようこそ(2005/韓国)
韓国のイマジン。
ジョン・レノンのイマジンは「想像してごらん」と歌う。国境のない世界、殺しあう理由のない世界、それらを想像してごらん、たしかに馬鹿馬鹿しいけれど、もしかしたら僕ひとりじゃないかもしれない……。この作品はあくまで現実に立脚した上で夢想を謳いあげる映画で、大国アメリカの露悪的過ぎる描かれ方もあってプロパガンダ臭はさほど強くない。むしろ「もう夢想するしかない」という現状への嘆きと、それに対する儚くも力強い希望が感じられた。思想の映画ではなく夢想の映画なのだから、その主張が正しいか否かは私にとって問題ではなかった。
想像してごらん、世界中のすべての兵器が、ポップコーンを作るために製造されているとしたら……この映画はそういう夢想を丹念かつ大胆に具現化した映画だと思うし、私は、もしそうなら本当に素晴らしい世界だろうと素直に感じ入ることができた。泡沫の夢でもいい。私は夢を見させてくれる映画が好きだ。
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