[コメント] 市川崑物語(2006/日)
特に、思いを寄せる相手が同じなら、その気恥ずかしさもなんのその。「俺も、俺も」と素直に納得できてしまうのだ。小学校のころ、親友のS君がT子に宛てて書いたラブレターを見せてくれたときと同じ状況だ。俺もT子が好きだった。
俺が生まれて初めて憶えた映画監督の名前は「いちかわこん」だ。あの『東京オリンピック』を観たときだ。まだ、小学校の低学年だったはずだ。当時の担当大臣(おそらく河野一郎文部大臣だった思う)が、これは芸術映画かもしれないが記録映画ではないと言い出し編集のし直しを口にしたと聞いて、「アホちゃうか?」と思ったことをはっきりと思えている。
これを機に、俺は義務教育時代のわずかな小遣いと、膨大な時間を使って市川映画をむさぼるように見続けたのだった、というのは嘘で、いくらなんでもそこまでませてはいなかった。その後、市川作品に出会うのは「市川崑劇場」と銘打たれフジテレビ系列で放映された、あの「木枯らし紋次郎」(第1シリーズの1話〜3話・18話が市川演出だ)であり、映画はATGの「股旅」。
どうだ岩井俊二よ。俺はキミたち「犬神世代」よりずっと前から市川崑の凄さを知っているのだ。俺の方が、さ・き・な・の・だ!。そうよ、あの、カッティングは凄かった。女子プロテニスプレーヤーが出てた紅茶や、大原麗子のウイスキーのCFだって、俺はすぐに市川だって分かったぜ。
って、なんだ、これじゃ市川崑ファン自慢大会やんか?。こんなこと書いて何になるのだ・・・・うむ、やっぱり俺も冷静さをなくしてる・・・・・ぜ。・・・落ち着け、落ち着かねば、落ち着くとき、落ち着こう。
市川崑は多作だ。白状しよう。偉そうに言うほど俺は市川作品を観てない。森遊机が書いた「市川崑の映画たち」は読んだ。分厚い本だったがすみからすみまで読んだぜ(あっ、また自慢モードに入ってる)。で、映画観たような気になってた。だめだ。だめだ。本編に出てきた70年以前の市川作品、観てないのがたくさんあった。観たい、観るとき、観ねば、そうだ、早く観ねば、だ・・・・。
急がねば。岩井に先を越されてしまう。時間がない。時間よとまれ! 時よとまれ! なんだ『時よとまれ君は美しい』がシネスケ未登録じゃないか。早く登録リクエストせねば!。今これを書いていて『第50回全国高校野球選手権大会 青春』というドキュメンタリー映画を昔見たの思い出した。元ジャイアンツの新浦がいた静岡商業が決勝で負けたんだ。観た、見た、みた、絶対ミタ。学校で観せられた。これも市川作品だ。リクエストせねば・・・・早く、早く、早く・・・・
S君に先を越されたときのように、当分、俺の嫉妬と「崑」乱は続きそうだ。
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