[コメント] 墨攻(2006/中国=日=香港=韓国)
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ほんと、いいことなし。いい目をみたのは、義に欠け卑劣で暗愚な王とその側近。こんな後味の悪いのって、ひさしぶり。
後味の悪い映画は嫌いではないんだけど。なんていうんだろう。話として後味が悪いのは嫌いじゃない。だけど、そもそも全てのエピソードがあっさりさらりと流されてるのに、話としての深みも何もあったもんじゃないし。東伯に脱走者の家族に若様に女の子、救いのない死ばっかりで。あまり娯楽として見たい映画じゃなかったし、かといって重たい気持ちで考え込ませてくれる映画でもなかったし。
反戦映画か?と思った。それなら、とっても納得できる。
それに本当に全てをさらりと流しすぎ。あまりにはしょり過ぎてるので、漫画できちんと読み直さねばと思ったくらい。それが狙いか?と思わせるほどの、全てのエピソードのあっさり具合は見事。薄いよ、薄すぎる。映画には上映時間という制約があるからしょうがないのかもしれないけど…
なのに、妙に画の撮り方に凝ってみたり。力入れるべきはそこじゃないだろ!と突っ込みたくなる。一番記憶に残るシーンが「趙兵気球より襲来」って。敵じゃん!なんでそっちんが目立ってるし、良く見えてるんだ?と思いつつ、おおおって見とれてしまった。
だけど。この時代に気球なんてあったっけ?だいたい、こんなものすぐには準備できないだろうし…用意してあったのか?慣れない気球にのって矢が放てるのか!?との違和感もありありで。画的には良いけど話的にはちょっと。。
と、ぐちぐち言ってはみたものの。 でも。それでも。この映画を2時間見とおせたのは。
やっぱり、アンディ・ラウ。彼のおかげで2時間見きることが出来たと思う。それと梁王役の人。良い表情をする。良い表情ってっても、役どころ的には嫌な表情になるんだけど。あと、巷淹中将軍役の人もなかなか。
それと、戦闘シーン。実際戦ってる場面はそうでもないんだけど。趙軍が行進しつつ迫ってくるシーンとか、門のところで矢がヒュンヒュン射かけられ、それを盾でカッカッカッと防いだりとか、そういうシーンがツボで。
楽しく見れた部分もある。
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