[コメント] アルゼンチンババア(2007/日)
生きること。死ぬこと。逃げること。残すこと。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
設定のみ借りてストーリーは原作とは異る。 しかし、原作の持ち味を、その読後感を、見事に表現していると思う。 映画としてとてもよく消化(昇華)している。 そもそも、よしもとばななのストーリーがあるんだかないんだか分からない圧倒的「文学」をエピソードの羅列だけで「映画」にするのは不可能だろう。これは正しい選択だ。
最も気に入っているのは、母の墓石の決着の付け方。
とかく人は、死んだ者を忘れまいと地上に何かを残そうとする。 だが本来、人の心に残ればいいのだ。 人知れず、海底で静かに眠っていることを、愛する人だけが知っていればいいのだ。
曼陀羅が未完成なのもいい。生きることとは、いつまでも未完成なのだから。
「逃げる」ことも「乗り越える」ことの助走に思える。
そんな総ての連鎖を包み込む青い空が印象的だ。
即席ラーメンを豪快に食べながら宇宙の真理を語る役所広司だけで凄いと思った。 鈴木京香はサイコーだ。 堀北真希はいい女優になったな。ハリセンボンのエジプトの壁画に似てる方にちょっと似てる気もするが俺の気のせいだな。うん、気のせいだ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。