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[コメント] ハンニバル・ライジング(2007/仏=英=米)

全然知らんのでスミマセンが、この原作も矢張りトマス=ハリスさんが書いたんでしょか?
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







そうなら映画ではどうしようもないですが、兎に角<レクターが諒解できる>事に諒解できない。

レクターは天下のシリアルキラーなんでしょう? その生い立ちの物語にしては余りに「解り易すぎる」物語だった。根本的に「元々は裕福な貴族のマトモな妹想いのお兄ちゃんだった」なんてナメた設定は受け入れがたい。狂気の戦争が、狂気の飢えが、彼を変えた、というのも解るが、レクターならそれでは全然足りない。

「レクターは元々狂っていた。しかし幼い頃から卓越していたレクターは、狂っていない<普通の世界>を理解し、その中で生きていく術を知っていた。だが或る日、まだ未熟なレクターは自分の中の狂気を隠蔽する事に失敗してしまった。喰ってはいけないものを喰ってしまったのだ。しかし時代は戦争の狂気が吹き荒れていた。レクターはそこで知った。自分の狂気もまた、人間の本質の一つなのだという事を。戦争が終わり、ひとびとは狂気から何喰わぬ顔で日常に復帰しようとしていた。しかしレクターの高貴な精神がそれを赦さなかった。レクターはまず、戦争中に<喰ってしまった>人間から喰う事にした。…」

とかさ、こういう話でなくては納得しかねる。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)RED DANCER[*] デナ ごう[*] SOAP[*]

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