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[コメント] アヒルと鴨のコインロッカー(2006/日)

まるで、人が変わったように彼は・・・。大都会の片隅でもなく、地方の土着のなかでもなく、期待に胸ふくらませ訪れた異国での孤独と絶望。大変貌の奥底に途轍もない傷を隠し、断たれた絆を繕うように淡々と振舞いながら、彼は椎名と再び友情を築き上げたのだ。
ぽんしゅう

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







実にハードで、まぎれもない男の友情物語なのだ。若者にとって友情とは、今も昔も孤独を癒す最も効果的な処方なのだと思う。ただ、この物語の一方の主役は異国人である。瑛太の好演もあって、その事実に実に説得力がある。ひょっとすると、今の日本の若者は、彼のように孤独に耐え、信念のもと復讐を完遂することなどできないのではないか。つまりは、今の時代に日本人の若者同士による男の友情物語は成立しないのではないか。

そんなことを考えて、少し寂しくなった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)おーい粗茶[*] 水那岐[*]

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