[コメント] めがね(2007/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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なんつーあざとい映画!何もかもがあざとい。観ていて非常に気持ち悪い。「ここにいる才能がある」って台詞なんて嫌悪感で寒気がしたし、メルシー体操も最強に気持ち悪いし、「たそがれる」っていう、本来ならば無意識の行動を意識的に行おうとする事も気持ち悪い(というか、そもそもたそがれるって一体どういう事よ?)。しかもそれをやんわりと強要するみんなの姿勢には本当に閉鎖的な集団の匂いがしました。たそがれるって宣言してたそがれるヤツ、いるか!?ここにいる才能って何!?才能ないとそこに居る事が出来ないわけか!?お前らは選ばれた人間なのか!?南国というとても開放的な空間に、開放的なフリをした非常に視野の狭い閉鎖的な集団。薄気味悪すぎる。
タエコがどういう理由であの場所に来たのかは分からないけど、でもそこにいる人たちって、そういう人をありのまま静かに受け入れてくれる気がするし、それこそが癒しなんじゃないのかな。自分たちの「常識」に他人をぐいぐい引き込んで、何が「たそがれる」だ。たそがれる時間も与えないくせに、自分たちはさも人生を楽しんでるっていう上目線。気持ち悪いー。そもそもタエコは口調が厳しいせいか、まっとうな事を言っているのにどうもひねくれた風に取れてしまい、あの気持ち悪い集団が心の広い穏やかな人たちに見えてしまうのが怖い。
それから計算しつくされた人物の配置とか、何気にアンティーク入ってるでしょ?っていうカキ氷器とか、編カゴに入れた瓶ビールとか、ダサかわ狙ったようなめがねのフレームとか、トランク置いてきたくせに何種類も現れるバッグとか、これも手作りなんですよ〜的なオセロとか、不要なものはありませんが必要なものはとてもオシャレでそれ買い揃える為に以前あった家具や食器は全て捨てましたみたいな家の中とか、すごくすごく鼻につく。
んっとに、ロハス気取って自分に酔いしれてんじゃねぇ!・・・と言いたい。
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08.09.04 記
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