もともとは映画で、それをミュージカル化して、そのミュージカルを映画化したという珍しい軌跡を持つ作品。

全般的にストーリーは強引と言うか、あまり伏線だの説明だのをせず結果だけ提示していくスタイルをとっているので、多少の違和感がある内容ではあると思う。だが、ミュージカルシーンは、『シカゴ』の最初や、『オペラ座の怪人』の仮面舞踏会のシーンのような、山場が多く見ていてとても楽しい気分になる。そのため、強引さは進めば進むほど気にならなくなり、ラストの「ミス・ヘアスプレーコンテスト」では、その高揚感が最高潮に達する。鑑賞後は楽しい気分になる事請け合いである。

ジョン・トラボルタの弾けっぷりを観に行くだけでも十分ではないかとも思う。元気のない方、元気を出したい方にはぜひおすすめしたい作品である。