[コメント] 理由なき反抗(1955/米)
まずもって色彩がすばらしい。ジェームズ・ディーンと冒頭のナタリー・ウッドの上着およびサル・ミネオの靴下の「赤」、だけではなく、特に木製の机などの「茶」系統の発色がいい。ワーナーカラーってこんなにいい色も出るんですねえ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「横」を強く意識させる映画だ。それは一言で云えば「スコープ画面の使い方が見事」ということになるが、スコープサイズに対するレイの意識の高さは、タイトルバックのファーストショットからディーンを床に伏せさせるところからも明らかだ。人物の姿勢および人物とモノの配置でこの横長の画面を活かし切ろうとする姿勢は、確かに構図主義的と云うこともできるだろう。これがレイにとっての初めてのシネマスコープ映画らしいのだが、初めて扱うシネスコという「新技術」をこれほど見事に使いこなせるというのは、まさに映画的センスの良さがなせる業としか云いようがない。
一方で、チキンラン・シーンでのコリー・アレンの崖落下やナイフ・ファイト・シーンなどでは「高低」の感覚を際立たせていることも目につく。
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