[コメント] ボクサー(1977/日)
寺山映画を期待する側からも、東映アクション映画を期待する側(結構いたに違いない)からも物足りなさを感じるだろう。とか思って見ていたけど。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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今になっても、これはストーリーテラーの、ボクシング好きの、「あしたのジョー」マニアの寺山本領発揮!天井桟敷の役者らが出る場面は意図的に別にまとめられ、基本はボクシング路線として観れる。たぶん。観ようよ。
ラストの漫画のようなベタな両者ダウンから、どっちが立つのか?あたりの見せ方。好きです。ボクサーとボクシングを好きなおじさんらが見られる映画を作る。とか言っていたくせに。いや、本気でそういう気持ちがあったのだろうこそ。ボクサーへの視線(本物の輪島のタイトルマッチのポスターにツバをかける。日本のボクサーの末路や不慮の死をとげた名前をあげるナレーション)は、寺山修司的な愛情なのだろう。
そもそも! 寺山修司は演劇でも映画でも、それは実験的な試みが好きではあったけど。芸術至上主義とは一線を画する。見世物小屋的なものが好きで、その好きなものを胡散臭く寄せ集めで出来ている人なのだから。そう、このイロイロなもので出来てます映画もまた、寺山修司らしくて、だああいすきです。
でも、よく東映も監督させたよ。それが不思議を超えて、何より偉い。
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