見ていていたたまれない気分とはこのことで主題歌とポニョの設定だけが５歳児(３歳児？)周辺がストライクゾーン。　それ以外の要素がはっきり言ってショックが大きすぎる。

滅茶苦茶気になったのが絵が汚い。　船が行き来している遠くと手前の遠近法が宮崎駿が手がけたとは思えないほど良くない。　最近のジブリって全部こうなのか？

これ、巡り会う物語だ。　もっと言うと結ばれる話だ。５歳児の話だけど端的に言うとそれだと思う。

こういう話には障害だったり乗り越えなければならない試練が設定されているはず。唯一父親がそれっぽいが結構役立たずでポニョにとっても宗介君にとってもたいしたことがない。　となると、出会えた喜びも一緒にいる幸せもこちらに伝わらない。　ポニョって飽きてももう海には戻れないのにさ、宗介大好きぃって一点張り。　５歳児には分かる世界観なんだろうか？　

海に沈む町というのはホラーな展開ではないのだろうか？　それなのに平和そうにボートに乗る３人の家族。　当然といった感じで逆に怖い。　どうやって船に乗ったのか？　この事態をどう受け止めているのか？　その他大勢の船の上の人達も特にこの事態を重大なことだとか、そんな風に受け止めている様子は一切ない。　地獄絵図を見せないようにしているのだろうか？

そしてもっとホラーなのが歩き出す車いすにいた老女達。　

海に沈んだ老人ホームで前よりなんだか幸せそう、元気そう。　 「私たちポニョを応援するから」とかなんとか言う。　なぜポニョが人間になりたがっている魚だと理解しているのだろう？　どいつもこいつもポニョ全肯定。ああああ！

母親失格気味のリサとかいう母ちゃんが拍車をかける。親の名前を子供に呼び捨てさせるし、ダンナが家に帰れないと分かると息子をほったらかしにビール飲んでふて寝。　私だって酒飲んでふて寝するときだってあるがさ、子供いないし、なんつて脱線しちまうぜ。　

ああ、そうか母ちゃんがダメっぽいから何とかしたくて登場したのがポニョ？　難解過ぎる。　

そろいもそろって誰もが世界観に異議を唱えたり何もしない。　見ているこっちは５歳児設定じゃないって言っても、いい加減５歳児でも気づくんじゃない？　何か変だって。

これを見た子供達に聞きたい、「本当にポニョ好き？」って。