[コメント] エレファントマン(1980/英=米)
リンチ節を楽しんで、19世紀を楽しんだら、モノクロームも気にならない。コメントも見つからないくらいだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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健常な我々は、彼の境遇に最大の悲劇をみる。しかし彼にとっての苦しみとは、それ以前の絶え間ない肉体の苦しみ、あるいは、トラウマとしての原初的な心の痛みだったのではないか。それは、彼を理解する上流社会のホスピタリティを得てもなお、いやされるものではなかったろう。
そして彼は、すべてを見抜いていたのではないか。そして常に演じていたのではないか。
最後「終わった」といった後のしばしの苦悩の仕草。これこそが、いやされることのない彼の孤独を雄弁に物語っている。だからこそ、「命は永遠」という禅的な結論に頼らざるを得なかったのだろう。
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