[コメント] チェンジリング(2008/米)
演出、演技、脚本、どれを取っても素晴らしい映画。それでも★4評価なのは、いかにイーストウッド作品に傑作が多いかの証明なのだと思う。(2009.04.06.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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アンジェリーナ・ジョリー主演ということもあってか、映画館に観に行ったらしっかりお客さんが入ってた。こういう重厚で見応えある良質な作品がヒットするのは良いことだと思う。
それはともかく、内容も申し分のない出来だ。悲惨な描写が続く中で、母親の思いを真摯に伝えてくれる。久々に見せてくれた演技派・アンジーの熱演も大きい。見事な出来の女性だと思う。
そしてやはり、クリント・イーストウッドは監督としてさすが! 息子との別れのシーンや、友人の女性の子供との再会を眺めるシーンの「ガラス越しの対峙」や、児童大量虐殺の証拠である遺骨が掘り出された際の俯瞰ショットの使い方、これはもう見事すぎる…。イーストウッドはシーンから意味合い浮き出させる名匠だ。台詞だけじゃないからこそ、映画全体に引き締まりが生まれるのだろう。サスペンスの中に人間ドラマを浮かび上がらせるのが本当に巧い。ふと『ミスティック・リバー』を思い出しながら観ていました。
実のところ、評価は★5でも良いのだが、イーストウッド作品はまだ上があるので★4でおさめる。だって、『ミリオンダラー・ベイビー』『許されざる者』が傑作すぎるのだから…。
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