[コメント] 空気人形(2009/日)
最初に人形(ペ・ドゥナ)がベッドから立ち上がったシーン。そして人形が作り出す影が薄いことをちゃんと描写したシーンでなぜかじんわりとした感動を味わった。人形が人になっていることをごまかしなく正面から描いた手法は恐れ入った。良作である。
人形であるべきシーンで徹頭徹尾、彼女は人形だった。本作の言うなれば荒唐無稽な設定を全く違和感を感じさせずに表現しきっており賞賛に値する。所作はもちろんだが、下世話な話堂々と胸まで出している。確かにダッチワイフなら隠すほうが不自然で、そこから逃げてないことに意地というか意識の高さを感じた。また、脇にも達者を揃えているので安心してこの世界に浸ることが出来る。とてもバランスの取れた作品であると思う。
(2009.11.03 チネチッタ)
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