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[コメント] 太平洋ひとりぼっち(1963/日)

タイトルから勝手に牧歌的な青春ものをイメージしていたけど、やたら端に被写体の片寄った絵作りと、会話でさえモノローグのような自閉キャラで描く、冷えきった孤独感が印象的だった。
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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サンフランシスコで外国人記者に囲まれ、矢継ぎ早に英語で質問攻めにあい「なにを言ってんだがわかんないや」と嬉々としてるシーンに象徴されるように、独り言以外は主人公にとってすべて雑音でしかない、というような描きかたが、両親や先輩との会話のシーンなんかでも終始徹底されていたり、積荷のリストを細々としたものまで延々と読み上げていく場面が、主人公の旅立ちの動機が、逃避や引篭もりにあるように伝わってきて、実際の堀江さんがどうっだったのかはわからないけど、このキャラの描きかたは面白かった。冒険とは、結果的に偉業になろうがなるまいが、どこまでも個人的なことなんだな、ということに改めて気づかされる視点が良かった。ラストの強烈な眠気のシーンがとても好きなので+1点で。

(評価:★4)

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