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[コメント] ナイト&デイ(2010/米)

セリフの中に伏線をはり、その後の展開にキチンとそれを活かすという基本的な手法が(ややあからさま過ぎるものの)使われていて、それがストーリーの基本線で重要になっている点は、セリフというものが軽視されている最近の映画の中にあっては好感が持てる。
Walden

裏切り者の汚名を来せられたスパイのロイと、車好きであること以外は普通のジューン。この2人の「偶然」の出会いからストーリーは始まる。

永久的にエネルギーを供給できる小型電池とそれを開発した青年サイモンを守ろうとしたロイは、逆にその過程で裏切り者としてエージェントたちに追われることになってしまう。その逃走に、ジューンが巻き込まれることになる。

構図はジェイソン・ボーン・シリーズと似ているが、エージェントとしての能力描写やアクション・緊張感については、同シリーズの方が本格的であり、こちらは、スパイであるロイと彼を信じるべきかを混乱しながら一緒に逃げるジューンのやり取りの方により重点が置かれている。

前半の混乱するジューンとイかれてしまったようなロイとのやり取りや、後半のスペインのサン・フェルマン祭の最中ででの追走劇など、面白いシーンもあるが、全般的に印象が薄い映画だ。

ただ、セリフの中に伏線をはり、その後の展開にキチンとそれを活かすという基本的な手法が(ややあからさま過ぎるものの)使われていて、それがストーリーの基本線で重要になっている点は、セリフというものが軽視されている最近の映画の中にあっては好感が持てる。

どうせなら、主役2人のやり取りに、もっと笑いを入れた方が面白かったように思う。ストーリーにそれほど意外性がないので、華のある主役2人の役者の化学反応がもっとあった方が印象的な映画になったのではないか。

2010年10月9日(土) 上大岡TOHOシネマズ

(評価:★3)

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