[コメント] キック・アス(2010/英=米)
本作には使用された武器一覧のサイトまである。アメリカの観客の感覚の違いを痛感させられる。ブラック描写も実にリアルに見えてくる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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画が立っていないと笑えないというのはスラップスティック映画草創期以来の真理な訳で、本作はこれがクリアできているとは思われない。どこでもいい、例えばクライマックスの両雄対決は天井からの俯瞰で撮られるが、これに何の迫力もない。えらく引っ張った主人公の最終兵器はジェットパックだった訳だが、これまた弱く、マシュマロマン・クラスの爆笑ものが出てこなくちゃいけない。
修羅雪姫の少女版の定型物語は怨念の対象が薄っぺらで、奇矯な親子の存在はみせるが結局底は浅い。本作で興味深いのはもっぱら過度のブラック描写である。私たちと修羅雪姫との距離は相当に遠いが、アメリカ人とヒット・ガールの距離は存外近いのではないだろうか。英語サイトに本作で使用された武器一覧があった。こういうものを眺めると、アメリカの観客の感覚の違いを痛感させられる。それゆえのブラック描写なのだろう、と思うと恐ろしい。アメリカ人はなんと体張って生きていることか。兵器一覧は下記からどうぞ。
http://www.imfdb.org/wiki/Kick-Ass
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