[コメント] 犬神家の一族(1976/日)
ミステリだがサスペンスは無い。ホラーハウス的面白さ。でもそこがよい。加えて云えば、監督自らそれを面白がりながら作っている感じが伝わってきてよい。
島田陽子のボートが沈みそうになって金田一と猿蔵に助けられるシーンでの乱暴なジャンプカットにまず仰天。その後もフラッシュバックやら真上からのクレーンショットやらネガポジ反転?など映像効果懲りまくり。勿論メインプロットも興味深いのだが、それ以上に手の込んだ演出にイチイチ反応しながら見入ってしまった。
草笛光子がやたらとギャーギャー騒いで気に障るのも効果的だし、誰だか全く分からない三国連太郎だとか面白くって堪らん。
でも一番気に入ったのは時折り差し挟まれる金田一と坂口良子の微笑ましいダイアログ。「食べなさい、食べなさい」「あたし自分で食べたものは払う主義なんです」とか可愛らしい。
最後、座敷での真相ばらしのシーンに冗長を感じてしまったのは、もはや謎解きはどうでもよくなってきたせいだったりして。
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