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[コメント] エージェント・マロリー(2011/米)

超人の出ないスパイアクション。面白いんだけど、地味すぎてウケないんだろうな。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画の難点を最初に言うと、主演女優が圧倒的に下手なのね。観終わって知ったんだけど、どうやら本職は格闘家らしい。でも観てる最中「目の動きとかが素人っぽいなあ」と思って観ていた。本当の女優さんって、やっぱり上手なのね。 でも、たぶん、この主演女優の「生身の肉体」が必要だったんでしょうよ。

最初の人質救出作戦の見せ方が惚れ惚れするほど秀逸で、ほとんど台詞もないまま、細かいカットを重ねて、混乱なく見せきってしまう。 ま、俺はソダーバーグに甘いんだけどね。

ところが細かいカット割りから一転、マロリーが犯人を追いかける姿は長回しするの。ハイここ!ここ重要! このシーンで、「この映画は生身の人間を描写する映画ですよ」宣言をしているわけです。

格闘シーンはほぼ全て室内。超人的な活躍はしない。使用するツールもブラックベリーのアプリ。スパイ映画的な秘密道具もない。 この映画は徹底して“生身”の人間にこだわる。

そしてこの映画の構図は「女1人vs男多数」となっている。 ソダーバーグは同じ男女間の構図を『ガールフレンド・エクスペリエンス』でもやっている。それは高級娼婦の素顔をドキュメンタリー風に描いた映画で(そういや、主演はポルノ女優か何かでやっぱり本当の女優じゃなかった)、男達の欲望の対象となる女性だった。 『エージェント・マロリー』も実は同様で、彼女を狙う男達は“金”という欲のために行動している。言わばマロリーは、男達の欲望の捌け口となるのだ。ま、バンデラスは「新しいLifeとWifeが必要だ」って言うけどね。ダジャレかよ。

この映画は、男達の欲望の捌け口である“生身の”女性が、その身体一つで男達に挑む物語である。もしかすると『ガールフレンド・エクスペリエンス』と対になる映画なのかもしれない。 それは何か(いずれも特殊な職業ではあるが)「女性の(一つの)生き様映画」と言えるような気がするし、そうでもないような気がする(<どっちだよ)。

追記

初回入場特典でマロニーをもらったよ。エージェント・マロニーって書いてあったよ。ダジャレかよ。今夜は鍋だ。

(12.09.30 ユナイテッドシネマとしまえんにて鑑賞)

(評価:★4)

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