[コメント] 希望の国(2012/日=英=香港)
あまりにも直球すぎるというか、怒りと混乱が先立って、まだ監督自身が作品として昇華するまでに整理できていない感が見てとれて苦しくなる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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たとえば、禍々しい津波跡の更地で梶原ひかりが「おーい!おーい!」と“観客に向けて”呼びかける。はたまた、夏八木勲が“観客に向けて”銃を突きつけてぶっ放す。など。他にも監督の作家性と、震災の真実を記録する為のドキュメント的要素のどちらもが主張をはじめてバランスを欠いているため、見ていて苦しくなってくる。
しかしである。現実そのものが現在進行形で、誰もがバランスを欠いたままである。本作は国内では資本が不足し、国外の力を借りなければ成立しなかったという。そういった閉塞感もあわせて、現在のあるがままをフィルムに残した事を評価したい。
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