[コメント] 無理心中 日本の夏(1967/日)
ひとつの思考実験としての試み:あなたに武器を渡します。それを持ってあなたは何をしますか?試験官:生の側・色情少女ネジ子。死の側・白人青年ライフル魔。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
あらかじめ閉鎖された空間のなかでテストは進められる。ただ攻撃衝動を満足させたいだけの少年、田村正和。ライフル魔に義侠心を持ち、ともに戦おうとする親父、殿山泰司。ライフル魔を殺し、日本人としての誇りを満足させたかった男、戸浦六宏…。そして、彼を殺すために初めて銃をとったのは、つねに殺されることを望んでいた男、佐藤慶だった。男はライフル魔殺人犯を殺すことで、初めて自分の姿を顧みる。ネジ子を抱き、官憲の銃に撃たれるのを目前にして、初めて生の充足感に浸る。
おそらくは、それが第二次大戦の被害者の皮をかぶった日本人大衆の真の姿だったのではないだろうか?それがどう評論されるか、なんてことは問題ではないのだ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。