[コメント] ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018/米)
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シリーズ6作目。前作のウケが相当良かったのか、同じような騙し合いの連続&アクションの連続に観てるこっちはアドレナリン出まくりで150分の長尺を感じませんでした。細かいツッコミどころが多いけど、観てる間は気にならず。
ルーサーとベンジーは、相変わらずイーサンに都合がいいキャラなだけでいらねぇなあと思ってたら、最後でちゃんと役割を果たし、そこは過去シリーズと違って嬉しいところでした。ラストが大乱闘スマッシュブラザーズ状態になったのは007と酷似していて違和感でしたが、盛り上がったので許す。
あと、この監督。映像に緊張感が無いのが気になる。冒頭の取引シーンとパリチェイスは『RONIN』を参考にしてほしかったなぁ。監督、多分銃に興味がないんでしょうが、そんな細かなこだわりあればより良かった。(ちなみに、車やバイクにも興味なさそう。またBMW使うのかよ、お金もらってるのかな?)
アジア人にボコられてヨロヨロになったり、MI-3よりも明らかに遅くなった走りを見てると、トムの老化を流石に感じる。これが功を奏したか、ラストのトムの安堵の表情は、イーサンがまた世界を救ったぜ!というより、56歳でもガンバればこんなに動けるんだぞ!というメッセージに取れて別の意味で感動した。しかし、これだけ作品のハードルをあげてしまって、次は作りにくいだろうな…楽しみにしてるけど!
ただ気になったのは、この作品、MIシリーズの特徴をかなぐり捨ててしまった事。イーサンはどこかに潜入する事もなければ、作戦は『これから考えるよ!』と行き当たりばったりの行動を繰り返し、目的のためなら手段を選ばなくなってる。これでは、ジャック・バウアーがスパイになっただけの映画になってしまい、007などとの差別化がなっていない。さらにストーリーを複雑化したがゆえに、若年層の視聴者を突き放している気がしてならない。誰が観ても単純明快で楽しめるのがMIシリーズではなかったのかと。
ダイハードシリーズは、そういうシリーズの売りをフル無視して突き進んでいったので、作品の良し悪し関係なく嫌悪感に近いものが湧いてきた記憶がある。マクレーンが『死にそうで死なない』から『無敵』になったら意味が無いのだ。だからシリーズのウリを捨てた本作も面白いわけがないのだが…うん、やっぱり面白い。騙されてる?騙されたね。でも面白いから良し。
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