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[コメント] すべてが狂ってる(1960/日)

これは聞きしに勝る傑作。冒頭、交差点の真ん中に禰津良子中川姿子を立たせて会話をさせるカットで既に瞠目。全編に亘って映画を作る喜びが溢れている。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 川地民夫は鬱陶しいが、何といっても禰津良子がいい。意志の強そうな表情がとてもいい。清順らしいカッティングや構図の遊びはまだまだ見られず、大真面目にヌーベルバーグしている。三保敬太郎前田憲男のジャズも相俟って、凄いエネルギッシュな映画だ。

#中川姿子が同棲している大学生は上野山功一で、彼がアルバイトしているバーの歌手として坂本九が登場。バックコーラスの中に石川進がいる。

#不良少年たちの集まる宮城千賀子のバー。壁のコールマン・ホーキンスのポスターが印象的に使われる。

吉永小百合芦田伸介の娘。坂道の豪邸のシーンで登場するが、この家は同年(1960年)製作『あじさいの歌』での芦川いづみの家と同じじゃないか。

(評価:★4)

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